【旧暦】伝承行事展示『卯月八日の天道花』

「卯月八日の天道花」 5月24日(旧暦の4月8日)
今年も「天道花」の季節がやってきました。「天道花」とは、この日に山からツツジやフジなどの花を摘んできて花束にして高く掲げた竿先に付け、太陽に(月にという地方も)捧げる行事のことです。
近畿地方を中心に、今もこの行事を守り続けているところがありますが、かつてはもっと多くの地方で行われていた風習です。この日の前後に「山遊び」「山登り」「野山行き」をするところもあり、冬の間山に帰っていた田の神様を「花」とともに再び里にお迎えするの行事ともいわれています。「春のはじめには野山の精気に触れ、その力を身体いっぱいに受け止めよう」という暮らしの知恵が込められているのかも知れませんね。
今年卯月八日は、新暦の5月24日。なんとまあ、新旧の暦は1ヶ月半もずれています。
私たちはカレンダーが絶対だと思い込んでいますが、あくまでも自然の歩みに、なんとか人間の暮らしの都合を当てはめようという先人たちの苦労がしのばれます。環境が激変する昨今、カレンダーに頼らずに自分の五感を使って日々の変化を観察してみたいもの。「天道花」にする草花を身近なところから採集することが、そんなきっかけになるといいなと思います。
この行事の存在を知って、私たちも身近なところで花を集めて「やってみよう」と思い立ったのが2019年。それ以来、毎年みなさんに呼びかけてやってみた「天道花」の投稿をお願いし、静かにその輪を広げています。すっかり自分なりの行事として定着してきました。その理由は、どんなに都会に住んでいても、道端や垣根の片隅の小さな花を見つけて摘むのは楽しいし、それが毎年少しづつ違うことで季節や街の移り変わりを知ることになること。そして、どんな場所にも「お天道さま」は等しく照らしてくれることを忘れないでおこうと思えること。などかもしれません。改めて、毎年繰り返すことで体や心に染み込んでいくことが行事の大切な役割なんだなあと感じます。
さて、今年はどんな花束になるかな?景丘の家のエントランスでもここならではの展示をします。みなさんもぜひやってみてください。





