おしらせ

『聞いて、見て、思いをのせてゆく、絵本づくり』加藤潤子/絵本作家 フォトレポート

聖書の「種まきのたとえ」のお話。
お話の中では、まかれた種は4つの運命をたどるようにたとえられ、
それぞれ、鳥に食べられ、岩地に落ちて枯れ、
いばらに落ちて実を結ばず、良い地に落ちた種はすくすくと育ちます。

今回のアートスクールでは、
「種まきのたとえ」のお話をみんなで読み合って「よく聞いた」あと、
そこから感じられた思いや情景を自由に、好きな画材を使って描きました。
こどもたちがそれぞれ描くのは4つのたとえのうちの1つだけ。
ひとりひとつのたとえを描き、それをあとで繋ぎ合わせてひとつの絵本にします。

絵を描く時間が始まるとすぐに色鉛筆や鉛筆を動かし始めるこどもたち。
ペンを使ったり、折り紙を使ったり、いろいろと試してみます。
もくもくと集中する静かな空間とは裏腹に、
紙にあらわれる絵はどれも色鮮やかでのびのびとしていました。

自分の好きな絵を好きなように描くでもなく、
テーマに沿うことを気にし過ぎて自分らしさが欠けてしまうこともなく、
お話の細かな表現も絵に取り入れながら、
自分の感性をプラスして自由に描くこどもたちは本当に素晴らしかったです。

絵を描き終え、自分の絵とお友だちが描いた絵を繋ぎ合わせて、
奥付けとタイトルもつけたら世界にひとつだけの絵本が完成です。

最後にみんなが作った絵本を並べて鑑賞会。
同じお話から生み出される絵は千差万別。
感じ方も、表現の仕方もみんなさまざまで、
できあがった絵本も、それぞれの個性がキラキラと光っていました。

 

2025/01/21|アートスクール