日本の郷土ごはん vol.23『茨城:かぼちゃのいとこ煮』フォトレポート
伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家こども食堂」。
今回は茨城県の郷土料理をテーマに、「かぼちゃのいとこ煮」「煮合い」「こんこん汁」の3品をつくりました。
「かぼちゃのいとこ煮」は、日本各地で親しまれている郷土料理ですが、茨城では特に冬至の定番行事食として県全域で食べられています。「いとこ煮」の名前の由来には諸説あり、「材料を追い追い(おいおい)煮る」=「甥甥(おいおい)」からきたという説や、豆とかぼちゃが「いとこ(遠い親戚)」のような関係だから、とも言われています。 スタッフが前日から丁寧に炊いておいたあんこを使い、こどもたちが煮込んだホクホクのかぼちゃと一緒に仕上げました。
「煮合い」は、根菜がたっぷりの煮物です。寒い季節にぴったりの、しっかりと味が染み込んだ一品。こどもたちは、にんじんをマッチ棒くらいの大きさに切りそろえたり、れんこんを薄切りにしたりと、包丁を使いこなす作業にもたくさん挑戦しました。
えのきや油揚げも均等に切りそろえ、具材の旨味をしっかりと引き出していきます。
「いい匂いがしてきたね!」と、湯気の立つお鍋をのぞき込みながら、出来上がりを楽しみにするこどもたちです。
すりおろしたれんこんを加えた、こんこん汁。れんこんの産地として有名な茨城らしい汁物で、名前の「こんこん」には、れんこん(こん)をたっぷり使っていること、また風邪をひいたときに食べると「咳がこんこんと治まる」といった意味も込められているそう。今回は、しめじとえのきも入れて栄養満点。こどもたちが丁寧に味噌を溶いて仕上げてくれました。
かまど飯も炊きあがり、おいしそうな湯気が立ち上ります。
さぁ、みんなで協力して食卓を整えたら、いろりを囲んで「いただきます!」
温かい料理が目の前に並び、「れんこんがシャキシャキしてる!」「かぼちゃとあんこが甘くて美味しい」「こんこん汁はとろっとしていて優しくて、体が温まるね!」と、それぞれにおかわりが続出。にぎやかな夜が、笑顔とともに過ぎていきました。
“みんなでつくって、みんなで食べる”
茨城の食材の魅力が詰まった郷土料理を通して、こどもたちと素敵な時間を過ごすことができました。
「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力で今月も楽しくこども食堂を開催することができました。心より感謝申し上げます。
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今回、株式会社ジャックスさんより、こどもたちのためにお菓子の寄付をいただきました。心より感謝申し上げます!
2025/02/27|景丘の家・こども食堂