9月下旬〜 【旧暦】伝承行事展示
『八朔 しんこ細工』下中菜穂

旧暦の8月1日(2025年の新暦では9月22日にあたります。)

「朔」というのは新月のこと。八朔は8月1日の新月です。満月だったお盆から半月がすぎ、暑さの中にも秋が兆し、稲の穂も出揃う頃。この日を「八朔盆」とよんで、お盆の締めくくりとする地方もあります。「田の実の節供」「頼みの節供」とも呼ばれ、収穫を前にして、豊作を祈り、稲刈りなどの農作業を協力して進めるために互いに贈り物をするところも。
農業の姿がすっかり変わってしまった今、こういった意味合いは薄れていますが、各地で米粉で作った人形などを飾り、贈り合う風習が残っています。食べ物で人形を作るって、面白いですよね。こんなふうに米粉や小麦粉で「お供え」を作るのは、この日以外にもあるし、他の国にもあります。これは、穀物の神様に感謝する心が込められているのかもしれません。
青々とした田んぼが、金色に色づく季節へと移っていく。都会に暮らす私たちも、季節の行事の折々にこんな田んぼを想像してみましょう。毎日食べるお米の中にそんな風景が見えるといいな。

明治時代に刊行された郷土玩具の画集に描かれた八朔のしんこ細工
『うなゐの友』(国会図書館デジタルアーカイブより)
日時 9月下旬〜
対象 どなたでも

下中菜穂造形作家 暮らしの手仕事・伝承行事研究

江戸時代の切り紙「もんきり」と出会い、暮らしの中で息づいてきた「切り紙」や伝統的な「かたち」、風習、行事などを研究。日本各地、中国などをフィールドワーク。書籍の出版やワークショップ、展覧会などを通して私たちの今の暮らしの中に活かす活動を続ける。「知る、やってみる、問い続ける」をモットーに、旧暦の日取りで行う実験的なワークショップ「旧暦カフェ」を主宰。

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