8月中旬〜 【旧暦】伝承行事展示『マコモ馬 砂盛り』下中菜穂

旧暦の七夕〜お盆 砂盛り マコモ馬
今年の旧暦の7月7日(七夕)は、なんと8月29日。というのも、今年は閏(うるう)6月がある、つまり6月が2回繰り返され、新暦の日取りより2ヶ月ちかく遅れることになったのです。ちょっとややこしいのですが、旧暦(太陰太陽暦)では、少しづつずれていく暦と気候を調整するために、どこかの月を時々2回繰り返す仕組みになっています。
というわけで、旧暦の七夕が8月末、お盆はさらに遅い9月9日ということになります。
今の私たちの感覚だと、七夕もお盆も真夏のイメージですが、俳句の世界では秋の季語。今年の日取りは、そんなかつての生活感覚を味わえそうです。
韓国や中国では今でもこういう行事は旧暦にあわせてやっています。実は以前中国の農村に滞在した時、農民のおじさんに「違う日に行事をするのは意味がないよ」と言われたことがあります。実はその一言が忘れられず、「旧暦で行事をやってみる」ことをはじめました。
さて、ここまで、七夕もお盆も一緒に語ってきました。みなさんは当然、これらは別の行事だと思っているかもしれませんね。
七夕は織姫と彦星が出会う星祭、お盆はご先祖さまが帰ってくる日。でも実は、七夕の日にお墓やお墓までの道の掃除や整備をしたり、水浴びをしたりする地域があります。これは、かつてこの日がお盆に向けての準備の日だったことを示しています。
七夕に短冊や笹の飾り物だけでなく、夏野菜やマコモで作った馬を飾るところがあるのも、お盆との共通点を想起させます。
今回の展示は七夕〜お盆に作られる「マコモ馬」と小さな「砂盛り」を作ってみようと思います。
実はこの写真は30年近く前に秦野で畑を借りていた時に撮ったもの。ちょうどお盆の頃、大家さんのこんもりとした木々に覆われた家の入り口(小さな流れに小さな橋があった、そのたもと)にこんな小人さんの祭壇のようなものを見つけました。なんだろう?と思いながら撮った1枚ですが、後にこれがこの地域でお盆の時に作る「砂盛り」だと知りました。
ナスやきゅうりやマコモの馬に乗ったり、梯子を登ったり、、、もしかして、ご先祖様は小人になって、森に住んでいるのかもしれませんね。



| 日時 | 8月中旬〜 |
|---|---|
| 対象 | どなたでも |

下中菜穂造形作家 暮らしの手仕事・伝承行事研究
江戸時代の切り紙「もんきり」と出会い、暮らしの中で息づいてきた「切り紙」や伝統的な「かたち」、風習、行事などを研究。日本各地、中国などをフィールドワーク。書籍の出版やワークショップ、展覧会などを通して私たちの今の暮らしの中に活かす活動を続ける。「知る、やってみる、問い続ける」をモットーに、旧暦の日取りで行う実験的なワークショップ「旧暦カフェ」を主宰。





