日本の郷土ごはん vol.3『長崎:鼻はじき』 フォトレポート
【日本の郷土ごはんシリーズ】第三弾は、長崎県。メニューは諫早市の郷土料理「鼻はじき」と「鶏飯」です。
個性的なネーミングの「鼻はじき」。1枚の皿に野菜やお肉などを放射状に並べ、からし酢味噌をつけていただく料理で、そのからしが「鼻をツンとはじく」ことから、このユニークな名前が付きました。
元々は法事の精進料理だったといいますが、現代では鶏肉やエビなども使った「普段のおかず」としても人気。長崎の特産である鯨肉が入ることもあるそうです。
今日のこども食堂で使ったのは、ささみ、エビ、厚揚げ、こんにゃく、にんじん、きゅうり、いんげん。それぞれを茹でたり、切ったり。包丁や手を使って、ひとつずつ丁寧に、みんなで楽しく作りました。
真ん中に切れ込みを入れたこんにゃくを「くるりとねじる工程が楽しかった」という子。
ささみを手でちぎるのが面白くて、「やってるうちに早く食べたくなった!という子。
いつもは野菜をあまり食べられないけど、「今日は食べてみる」という子。
自分の手を動かすと、いつも以上に食欲がわいてくるよね!
鼻がツン!とはじかれるほどのからしは、大人のお楽しみ。
諫早市では給食で「鼻はじき」が出ることもあり、からしの量を減らしてこどもが食べやすいようにしているそうです。今日も、からしあり・なしのタレを2種類用意して、こどもも大人もおいしく食卓を囲みました。
おうちで作るときには、みなさんも各家庭の「おいしい味付け」や「好みの具材」で楽しんでみてください。
もうひとつの「鶏飯」は、醤油で濃いめに味付けた鶏肉を炊きたてごはんに混ぜたもの。
昔は正月や盆などに、自宅で育てた鶏を男衆がさばいて作っていたそうで、材料は米と鶏のみ。ごぼうやにんじん、干ししいたけ、凍り豆腐などを入れて凝った鶏飯にするのもありですが、今日はシンプルに鶏だけで。
その分、鶏の旨味がしっかり味わえて、笑顔満開・おかわり続出のおいしさでした!
汁物として添えたのは、ささみを茹でた残り湯を活用したお豆腐と卵のスープ。簡単ですがとてもおいしいので、こちらもぜひ試してみてくださいね。
“みんなでつくって、みんなで食べる”
いろりを囲んで食べるできたてごはんは、おいしい思い出をいっぱい作ってくれました。
今月も「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力でこども食堂を開催できましたこと、心より感謝申し上げます。
2023/06/22|景丘の家・こども食堂