おしらせ

日本の郷土ごはん vol.26『愛知:味噌おでん』フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。
愛知県の「味噌おでん」と「黄いないおこわ」をつくりました。

「味噌おでん」は、優しい味わいのダシでじっくり煮込み、味噌だれで味わう愛知ならではの郷土料理。
大根、里芋、こんにゃく、ちくわ、豆腐。関東でもおなじみの具ですが、今回は赤味噌に砂糖と白ごまを加えた本格的な味噌だれでいただきます。

「黄いないおこわ」は、尾張地方で親しまれてきた、もち米を使った行事食。
くちなしで色づけした黄色に、甘く煮た黒豆の色合いが映える、もっちり食感と優しい甘みがおいしい一品です。「黄色い」+「入れた」=「黄いない」という、言葉遊びのような名前もユニークですね。

まず、おでんの具材を包丁で切り揃え、具材をお鍋にひとつずつ入れていきます。
煮込みながら「自分でおでん作るの、初めて!」「全部好きな具だから楽しみ!」と歓声があがりました。

味噌だれもこどもたちがつくります。
たっぷりの赤味噌と砂糖を混ぜる作業は意外に力が必要で、小さい子にとっては一苦労。泡立て器を両手で握りしめ、交代しながら「よいしょ、よいしょ」とがんばるみんなの姿が素敵でした。かたかった味噌が少しずつなめらかになり「美味しそうになってきた!」と嬉しそうな声も。

さらに、いつも新鮮なハーブや野菜をご寄付くださる「バカルディ ジャパン」様からいただいたブラックのスナップエンドウやオレンジ色のエディブルフラワーも彩り豊かに活用します。スナップエンドウの筋を取り、お花の花びらを丁寧ににちぎったり。色とりどりの食材に触れる喜びに包まれながら、細やかな作業にも集中して、とてもいい笑顔で取り組んでくれました。

すべて完成したら、みんなで配膳をして「いただきます!」。
「おでんのお味噌、おいしい〜」「黄いないおこわ、おうちでも食べたいな」「サラダの花びらがレストランみたいでかわいい!」と、こどもも大人も満面の笑顔があふれました。

“みんなでつくって、みんなで食べる。”
愛知の風土と知恵が詰まった郷土料理を通して、こどもたちとにぎやかで温かな時間を過ごすことができました。

たくさんの方々のご協力で、今月も無事にこども食堂を開催することができました。心より感謝申し上げます。

2025/05/21|景丘の家・こども食堂

日本の郷土ごはん vol.25『愛媛:鯛めし』フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。
今回は愛媛県の「鯛めし」「いもたき」「かんころ」をつくりました。

愛媛では、お祝いごとや行事の席で鯛を使った料理が登場することが多く、鯛めしはハレの日のご馳走として親しまれているそう。
今月進級・進学したこどもたちへのお祝いの気持ちもこめて、豪華な一品を楽しみます。

「いもたき」は里芋を主役にした具だくさん料理。発祥は350年以上前ともいわれる伝統食で、地元では川辺に大鍋を持ち寄っていもたき会を開く習慣もあり、家族や地域のつながりを感じられる定番料理です。

「かんころ」は、かつて保存食として重宝された干し芋を使う素朴なおやつ。干し芋を茹でて丁寧につぶし、甘納豆も加えます。
砂糖は使わず自然な甘さが楽しめます。

肉厚な椎茸を見て「そのまま焼くだけでおいしそう」と話すお母さんに、「お汁に入れたらもっとおいしいよね」と笑顔で返す子。
里芋をきれいに切り揃えようと、それぞれで工夫する姿勢も素敵でした。「白玉も入れるんだ!」「おいしそうな匂いがしてきた」と嬉しそうなこどもたちです。
別テーブルでは、サラシを使いかんころを作りました。こどもたちは和菓子職人のように、たくさん仕上げてくれました。

料理が出来上がってきたころ、
かまどでは豪華な鯛めしが炊きあがりました!

おいしそうな香りがふわ~っと立ちのぼり、大きな歓声が。
味わいも格別で、「ふっくらした鯛の身もごはんも最高!」と、おかわりの声が続出。

愛媛の自然と風土が生んだ郷土料理を通して、こどもたちと心温まる時間を共有することができました。

“みんなでつくって、みんなで食べる。”
今月もたくさんの方々のご協力で楽しくこども食堂を開催することができました。心より感謝申し上げます。

 

2025/04/19|景丘の家・こども食堂

日本の郷土ごはん vol.24『岐阜:鶏(けい)ちゃん』フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。

今回は岐阜県の「鶏(けい)ちゃん」と「漬け物ステーキ」をつくりました。

「鶏ちゃん」は、岐阜県の山間部で「山中でも手軽に栄養をとれるように」と考案された家庭料理。
地元のスーパーでは「鶏ちゃん用」の味付け肉が売られているほど親しまれているのだとか!

こどもたちは、野菜を切る作業からスタート。
量が多いのでなかなか大変ですが、「たくさん切りたいから嬉しい」「上手になってきた!」と、楽しみながら切っていきます。
下味をつけた鶏肉とカットした野菜をフライパンで豪快に炒めると、「味噌の匂いがすごく美味しそう!」と、お腹がすいてきました。

「漬け物ステーキ」は、特に飛騨地方でよく食べられるシンプルな一品。
白菜漬けをバターで炒めて卵でとじ、仕上げにかつおぶしをふりかけるだけの簡単料理ですが、バターのコクと漬け物の酸味が絶妙なバランスです。
卵を加えてふんわり仕上げ、最後にかつおぶしを散らして完成です!

普段はそのまま味わう漬け物を加熱することで、想像以上のおいしさを楽しめます。

さらに、今日は「油揚げとお豆腐の味噌汁」もつくりました。
味噌を溶く作業に初挑戦した子も多く、「お味噌汁ってこうやってつくるんだ」と興味津々でした。

すべての料理が完成し、かまどごはんもふっくら炊きあがりました。
みんなで協力して食卓を整えたら、いろりを囲んで「いただきます!」。

「鶏ちゃんはご飯が進むね」「漬け物って炒めるとこんなに美味しいんだ!」と、それぞれの料理の味わいを楽しみながら、にぎやかな食事の時間を過ごしました。

 

“みんなでつくって、みんなで食べる。”

岐阜の山の恵みと食文化を感じる郷土料理を通して、こどもたちと素敵な時間を共有することができました。

「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力で、今月も楽しくこども食堂を開催することができました。心より感謝申し上げます。

 

2025/03/21|景丘の家・こども食堂

日本の郷土ごはん vol.23『茨城:かぼちゃのいとこ煮』フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家こども食堂」。
今回は茨城県の郷土料理をテーマに、「かぼちゃのいとこ煮」「煮合い」「こんこん汁」の3品をつくりました。

「かぼちゃのいとこ煮」は、日本各地で親しまれている郷土料理ですが、茨城では特に冬至の定番行事食として県全域で食べられています。「いとこ煮」の名前の由来には諸説あり、「材料を追い追い(おいおい)煮る」=「甥甥(おいおい)」からきたという説や、豆とかぼちゃが「いとこ(遠い親戚)」のような関係だから、とも言われています。
スタッフが前日から丁寧に炊いておいたあんこを使い、こどもたちが煮込んだホクホクのかぼちゃと一緒に仕上げました。

「煮合い」は、根菜がたっぷりの煮物です。寒い季節にぴったりの、しっかりと味が染み込んだ一品。こどもたちは、にんじんをマッチ棒くらいの大きさに切りそろえたり、れんこんを薄切りにしたりと、包丁を使いこなす作業にもたくさん挑戦しました。
えのきや油揚げも均等に切りそろえ、具材の旨味をしっかりと引き出していきます。
「いい匂いがしてきたね!」と、湯気の立つお鍋をのぞき込みながら、出来上がりを楽しみにするこどもたちです。

すりおろしたれんこんを加えた、こんこん汁。れんこんの産地として有名な茨城らしい汁物で、名前の「こんこん」には、れんこん(こん)をたっぷり使っていること、また風邪をひいたときに食べると「咳がこんこんと治まる」といった意味も込められているそう。今回は、しめじとえのきも入れて栄養満点。こどもたちが丁寧に味噌を溶いて仕上げてくれました。
かまど飯も炊きあがり、おいしそうな湯気が立ち上ります。
さぁ、みんなで協力して食卓を整えたら、いろりを囲んで「いただきます!」
温かい料理が目の前に並び、「れんこんがシャキシャキしてる!」「かぼちゃとあんこが甘くて美味しい」「こんこん汁はとろっとしていて優しくて、体が温まるね!」と、それぞれにおかわりが続出。にぎやかな夜が、笑顔とともに過ぎていきました。

 

“みんなでつくって、みんなで食べる”

茨城の食材の魅力が詰まった郷土料理を通して、こどもたちと素敵な時間を過ごすことができました。
「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力で今月も楽しくこども食堂を開催することができました。心より感謝申し上げます。

 

 

 

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今回、株式会社ジャックスさんより、こどもたちのためにお菓子の寄付をいただきました。心より感謝申し上げます!

 

2025/02/27|景丘の家・こども食堂

日本の郷土ごはん vol.22『北海道:鮭のチャンチャン焼き』フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家こども食堂」。

今回のテーマは北海道。「鮭のチャンチャン焼き」「甘納豆入り赤飯」「いも団子汁」の3品を作りました。

「鮭のチャンチャン焼き」は、北海道の漁師町で親しまれてきた郷土料理。鮭の切り身と野菜を味噌ダレで蒸し焼きにする、豪快かつ栄養満点の一品です。鮭と同様に欠かせないキャベツはこどもたちに手でたくさんちぎってもらいました。こうすると断面がざらざらして味が染み込みやすくなるのです。
キャベツ以外にも、いろいろな野菜がたっぷり入ります。 フライパンに鮭と野菜を詰め込むと、最初は「フタが閉まらないんじゃない?」と心配する子がいたほど具だくさん。火が入って少しずつしんなりしていく様子を見ながら、「お味噌のいい匂いがしてきたね!」と、みんなワクワク顔でした。

「いも団子汁」は、じゃがいもの生地を手でぎゅっぎゅっと握って団子を成形。作業が進むにつれ、「こんな形でいいかな?」と笑顔で話すようになり、最後には“井戸端会議“をしながら楽しそうに手を動かす子たちも。
大量の根菜も包丁で丁寧に切り終わり、煮る行程では、まず野菜をしっかり煮込み、最後にいも団子を加えて仕上げます。もちもちの団子が入った熱々のいも団子汁が完成しました!

「甘納豆入り赤飯」は、北海道ならではの特別なお赤飯。もち米とうるち米を合わせてほんのりピンク色に炊きあげ、甘納豆を和えて作ります。優しい甘さとごま塩の塩気が絶妙にマッチしていて、見た目も味も楽しめる一品です。お好みで紅生姜やごま塩を添えていただきましょう。

3品がそろったら、みんなで協力してにぎやかに配膳を済ませ、いろりを囲んで「いただきます!」。

“みんなでつくって、みんなで食べる。”
北海道の自然と食文化を感じられる料理を通じて、こどもたちと素敵な時間を共有することができました。
ぜひ、お家でも作ってみてくださいね。

「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力で、今月も楽しくこども食堂を開催することができました。
心より感謝申し上げます。
 

2025/01/30|景丘の家・こども食堂