おしらせ

『微かな音に耳を澄ませてみよう』 扇谷一穂/ヴォーカリスト・ドローイングアーティスト フォトレポート

春の兆しを感じる春分の日。今の季節にぴったりな童謡「はるがきた」の弾き語りを披露くださった扇谷一穂さん。
ひだまりのように温かく、心地の良い歌声とギターの音色に、こどもたちはさっそく引き込まれます。
みんなも小さい声からだんだん大きくしてみるクレッシェンドに挑戦。
初めましてのお友達どうし、まだまだ恥ずかしそうな表情もちらほら見られます。

さらに身体と声の体操でほぐしていきましょう。
声の体操では、「ありさんになったつもりで、ちいーさくお返事をして」「きりんさんの首のようにながーい声で」と扇谷さんのかけ声にみんなが応じます。

だんだんとほぐれたところで、扇谷さんが持っている楽器をいくつか見せてもらいました。ザザーンと波のような音がするもの、風鈴のような形のもの。
みんなで輪になって、それらの楽器をとなりのお友達へ渡していきます。

最初は思いきり音を鳴らして渡そう、次は音を鳴らさずに渡してみよう。
音が鳴らさないようにするのが難しい楽器もあるので、自然と声は小さく、意識を集中させます。

耳を澄ますってわかるかな?という始めの問いかけから、気づけばみんな小さな音を聞き取ろうと耳を澄ますことができていました。

最後に「耳香」という昔のお姫さまの遊びをしてみます。
小箱に小豆の粒を入れて、その小箱を耳元で振って粒の数を当てるというもの。今回は2つの箱を振ってどちらが多く入っているか、5粒と9粒の違いを聞き分けられるかな?
四季をあらわす4つの箱は、小豆の粒の数で季節をあらわしているのもおもしろいところ。
箱を開ける瞬間はみんな興味津々にかけ寄って、ほとんどの子が大正解でした。

微かな音に耳を傾けてみれば、季節のうつろいや小さな生きものたちの息吹に気がつくかも。
いつもの景色も新鮮に、たくさんの発見があるかもしれませんね。

2024/03/20|アートスクール