おしらせ

『描いて、彫って、組む。動物のかたち』長雪恵/美術家 フォトレポート

学校の授業では、彫ったものを版として使う木版画。
今回は、美術家の長雪恵さんを講師にお迎えして、彫ったそのものを作品として完成させる「木彩画」のワークショップを行いました。

長さんは、自身の作品を解体し、その一部を新たな作品へと生まれ変わらせながら制作されています。
ひとつの作品が終わりではなく、姿を変えながらつながっていく。
そんな長さんならではのものづくりのなかで生まれた作品も目の当たりにしながら、それぞれの作業へ。

家族の一員であるウサギや、写真集の中でふと目が合ったフクロウ。
偶然親子でリンクした海の生きものたち。
思い思いに主役となる動物を決め、のびのびと描いていきます。

色付けまでできたら、彫刻刀を手に木を彫り進めます。
毛並みや羽の流れ、輪郭を少しずつ刻んでいくと、絵画でも、版画でもない新鮮なテクスチャーが現れます。

主役の動物たちを彩るのは、長さんがこれまで制作してきたもののかけらたち。
さまざまな色や柄の断片の中から、その時の気持ちに重なるものを選び取っていきます。

さらに、切り落とされた余白もまた大切な素材として作品に取り入れます。
制作の過程で生まれたものとの偶然の組み合わせを楽しみながらコラージュを重ね、
新たなかたちへと変化させていきました。

木の生命力を受け取り、彫刻刀を道具としてではなく自分を表現する「筆」として使ってみる体験。
長さんと参加者のみなさん、それぞれの記憶や気持ちが重なり、新しい風景が立ち上がるような時間となりました。

2026/06/04|アートスクール

『妖精についてお話ししよう〜妖精づくりWS〜』ポンティ新平/妖精アーティスト フォトレポート

妖精アーティスト・ポンティ新平さんをお迎えし、
「妖精についてお話ししよう 〜妖精づくりワークショップ〜」を開催しました。

「あなたを守ってくれている妖精さんがいるってほんと?」

そんな不思議な問いかけから始まった今回のワークショップ。
新平さんが長年親しんできた妖精の世界のお話に耳を傾けました。
妖精はどんなところにいるの?どんな姿をしているの?

クイズを交えながら語られるお話に、参加者のみなさんは興味津々。
子どもたちも元気よく手を挙げながら、妖精の世界へと想像をふくらませていました。

お話のあとは、いよいよ妖精づくり。
木の実やドライフラワー、たくさんの自然素材の中から好きなものを選び、自分だけの妖精を形にしていきます。

どんな妖精にしようかな。
どんな性格かな。
どんなお話を持っているのかな。

子どもたちはもちろん、大人のみなさんも夢中になって手を動かし、それぞれの想像力を自由に表現していました。親子で相談しながら制作する姿や、新平さんと会話を楽しみながら作品を仕上げていく様子もとても印象的でした。

完成した妖精たちは、一体一体が個性豊か。
カラフルな妖精、動物のような妖精、どこか神秘的な妖精など、どれも世界にひとつだけの作品ばかりです。

最後には完成した妖精たちを並べて鑑賞会を開催。
ずらりと並んだ妖精たちはまるで小さな妖精の村のようで、会場からは自然と笑顔があふれていました。

目には見えなくても、そっと寄り添い見守ってくれているかもしれない存在。
そんな妖精たちに思いを巡らせながら、想像することの楽しさや創造する喜びをたっぷり味わえた時間となりました。

ご参加いただいたみなさま、そして素敵な妖精の世界を届けてくださったポンティ新平さん、ありがとうございました。

2026/05/31|アートスクール

『山の仕事と香りの体験』東京チェンソーズ/塚本壮二  森デリバリー担当・木育インストラクター フォトレポート

夏の気配が少しずつ近づいてきた週末、景丘の家には森の香りがゆっくりと広がっていきます。
この日お迎えしたのは、檜原村で林業や木工、森づくりに取り組む 東京チェンソーズ さん。
まずは、スライドや映像を見ながら、檜原村の森や林業についてのお話を伺いました。

「東京都にはどのくらい森林があるの?」
「村の森にはどんな動物が暮らしている?」
「木を間引くのはどうして必要なの?」
「丸太1本っていくらくらいするもの?」

そんな問いかけを、クイズ形式で楽しく投げかけてくれた、木育インストラクターの塚本さん。
子どもたちだけでなく、大人たちからも「えー!」「知らなかった!」という声がたくさんあがり、
景丘の家の中はいつの間にか、森の話題でいっぱいになっていました。

普段なかなか知る機会の少ない、森と人との関わり。
木を育て、手を入れ、暮らしへとつないでいく営みを、塚本さんがが丁寧に伝えてくださいました。

しっかりと森のお勉強をした後は、それぞれ丸太切りや香袋づくりへ。
ヒノキの丸太にのこぎりを入れるたび、切りたてならではの香りがふわっと広がり、思わず「いい香り!」という声が聞こえてきます。

子どもたちも大人も順番にのこぎりを握り、力を合わせながら丸太を切っていきました。
少しずつ見えてくる木の年輪。
木が育ってきた時間を、手のひらの感覚を通して感じるような時間でしたね。

おがくずを使った香袋づくりも、とても賑やか。
大きな箱いっぱいに入ったおがくずを袋に詰め、そこへ森の植物でできたアロマオイルを垂らしていきます。

おがくずは馬のベッドとして使われることもあるそう。
木の香りや調湿性など、森の恵みがさまざまな形で暮らしを支えていることも教えていただきました。

丸太も香袋も、それぞれのお土産に。
森へ出かけなくても、香りや手触りを通して、自然をぐっと近くに感じられたこの日の時間。
持ち帰った木の香りが、ふとした瞬間にこの日のことを思い出させてくれていたら嬉しく思います。

2026/05/31|アートスクール

『詩のワークショップ「言葉を探す旅」』白井明大/詩人 フォトレポート

白井明大さんを講師にお迎えし、詩のワークショップ「言葉を探す旅」を開催しました。

「詩って何だろう?」
そんな問いかけから始まった今回のワークショップ。

詩に決まりはなく、感じたことを自由に言葉にしていいこと、
一人ひとりのなかに、その人だけの言葉がちゃんとあることを、
白井さんはやさしく伝えてくださいました。
まずは「言葉の準備体操」からスタート。
「5・7・5」のリズムで言葉を並べたり、思いついた言葉を自由に書き出したりしながら、
少しずつ自分の感覚に耳をすませていきます。

その後は、みんなで「せーの」で詩を書いてみる時間。
じっくり考える人、言葉をどんどん綴る人、
表現の仕方も書き上がる詩も十人十色です。

最後に「詩のリレー」も行い、
誰かの言葉に別の誰かが言葉を重ねながら、
思いがけない表現や景色が生まれていきました。
自分のなかにある気持ちや言葉に出会い、
それをそっと分かち合う、あたたかな時間となりました。

2026/05/13|アートスクール

「新聞紙×ガムテープアートを体験しよう!』関口光太郎/新聞紙×ガムテープアーティスト フォトレポート

目の前に高く積み上げられた新聞紙の山があったら、何ができるかな?

この日のアートスクールは、新聞紙×ガムテープアーティストの関口光太郎さんをお迎えして、こんな非日常な状況を目の前にスタートしました。新聞紙の山が目の前に…ウズウズしますね、何かしたくなりますね。

そんなみんなの目の前で関口さんはおもむろに新聞紙の山の中へ。全身すーっぽり新聞紙の中に消えたと思ったら、突然山の中央が盛り上がって、関口さんの仁王立ちの姿が!これには、みんな興奮して、大喜び。今度は、みんなの番。関口さんが鬼になって、新聞紙の中にかくれんぼ。カウントダウン中も、関口さんが探している時もモゾモゾ。あっという間に見つかったけど、新聞紙の中、心地良さそうでした。意外と、あったかいんだよね。

実はこれ、この後新聞紙を使って作品を作る前準備。みんなでたくさん遊んで、新聞紙をしわくちゃにしてこなれさせる作業でした。そんなことは少しも知らないみんなが遊んでくれたおかげで、新聞紙もほどよくこなれてきました

興奮冷めやらずのみんなですが、いよいよ今日の本題の作品作り。まずは、全員で景丘の家がある恵比寿にちなんで、エビス様を作ります。頭部分と体部分の2チームに分かれて、大きなゴミ袋に新聞紙をギュウギュウに詰め込んでいきます。パンパンになったゴミ袋を用意したカラーのガムテープでグルグルと巻いて、形づくり。先ほどの興奮冷めやらぬみんなは、そのままのテンションでチームでパーツを作っていきます。最初は遊びの延長だったみんなも時間が進むにつれて、パーツ作りに夢中に。気づけば、エビス様が持つ釣り竿や鯛まで出来上がっていました!完成したエビス様は、やさしい顔立ちで、みんなの身長ほどの大きさになりました。

そのまま、今度は各自が新聞紙とガムテープで作品作り。新聞紙×ガムテープアートは、新聞紙を好きな大きさ、形に整えて、それをガムテープで貼り付けて作っていきます。関口さんが小さく作品を作るコツを少し教えてくれましたが、みな黙々と作業を進めていきます。作るのはキャラクターから、犬やイルカ、恐竜にそして見事な潜水艦まで!やわらかい新聞紙を使い、それをガムテープで巻いていけば、どんな形も、どんな大きさでも、自由に創造できてしまうのですね!

前半の大荒れの新聞紙の海は、後半はまったくの凪状態。みんなの集中、お見事でした!興奮から静寂、開放から集中、たったの2時間がこんな展開になるとは。そのコントラストに見ているこちらも楽しくなりました。こどもたちの創造力と可能性は無限大ですね。

みんなと作ったエビス様は景丘の家に飾られています。よかったら、見に来てください。

2026/04/30|アートスクール