おしらせ

『「からくりカード」づくり&からくりおもちゃで遊ぼう』久保進/「アトリエSUSU」主宰  フォトレポート

江戸時代から受け継がれる「からくりカード」。

あれ?裏返すと、なぜかリボンの位置が変わっている——。
一瞬、マジックが起こったような不思議な感覚。
そんな「からくりカード」を、久保進さんと一緒に作るワークショップを開催しました。

まずは、カードに好きな絵柄を描く時間。
何を描こうか悩みながらじっくり考える子もいれば、思いついたままにすらすらと描き進めていく子も。
久保さんの「仕上げはお家での楽しみにとっておいても大丈夫ですよ」という声かけに、それぞれが自分のペースで手を動かしていきます。

いよいよ、不思議なからくりづくりへ。
リボンを絵柄の表と裏、どちらに貼り付けるのか——
分かりそうで分からなくなってしまう瞬間もありましたが、子どもも大人もみんな黙々と頭と手を動かし、完成へ。

最後は、久保さんが手作りされたおもちゃで遊ぶ時間。
大正時代の技術を応用したおもちゃから、子どもとの会話の中で生まれたおもちゃまで、遊び心満載の数々に、みんな夢中に。
その様子を見た久保さんからは、
「なかなかこんな遊び方できないよ、信じられない」
「本当にみんなすごい」
と、何度も感嘆の声があがっていました。

自分の手でからくりを生み出す面白さと、久保さんの作品や技術を通して、日本の歴史にそっと想いを馳せる——そんな豊かな時間となりました。
景丘の家には、久保さんのおもちゃがいくつもあります。景丘の家に足を運んでいただいた際には、是非お手に取ってみてくださいね。






 



 

 












 



2026/09/29|アートスクール

『ジュニアアートガイドになってみよう!~リナ・バネルジー展で、見て、つくって、自分の言葉で伝えよう~』オードリー・フォンドゥカヴ/アーティスト エスパス ルイ・ヴィトン東京 フォトレポート

エスパス ルイ・ヴィトン東京で開催された、リナ・バネルジー「”You made me leave home…”」展にて、アーティストのオードリー・フォンドゥカヴさんを講師にお迎えし、「ジュニアアートガイドになってみよう!」を開催しました。

リナ・バネルジーは、インドに生まれ、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト。
布や羽根、貝殻、ガラス、植物の種や日用品など、世界のさまざまな場所から集めた素材を組み合わせた立体作品や絵画を通して、故郷や文化、アイデンティティなどを問いかけています。

どこか不思議で、少し奇妙で、それでいて美しい作品の世界。
まずは作品の前に立ち、じっくりと見ることから始めました。 自分の目で見つけたものや感じたことを、スケッチや言葉にしながらイメージを膨らませていきます。さらに、オードリーさんや展示スタッフの方から作品の背景についてお話を聞き、それぞれの見方を深めていきました。

たくさんのアイデアが生まれたところで、今度はそれをもとに、それぞれが思い描く不思議な生きもの「クリーチャー」を制作。
ビーズや植物の繊維、インドの生地など、さまざまな素材の中から好きなものを選び、組み合わせながら、自分だけの作品を作り上げました。

そして、いよいよ「ジュニアアートガイド」に挑戦。
一般の来館者の方に声をかけ、自分が選んだ作品の前に立って、自分の言葉で作品を紹介しました。
はじめは緊張していた子どもたちも、自分が作品を見たときの発見や感じたことを相手と共有するうちに、少しずつ言葉が広がっていきます。 気がつけば、来館者の方とのコミュニケーションを楽しみながら、次々と作品を紹介する姿が。
なかには講座が終わったあともガイドを続ける子どももいました。

同じ作品を見ていても、目を向けるところも、感じることも、一人ひとり違う。
アートを見ることは、作品を知るだけでなく、「自分は何を感じ、何に心を動かされるのか」を知ることでもあるのだと、あらためて感じる一日でした。

リナ・バネルジーさんの素晴らしい作品と空間に囲まれながら、見て、感じて、つくって、そして自分の言葉で誰かに伝える。
子どもたちにとって、夏休みの特別な一日となりました。

 

 

      

2026/09/26|アートスクール

『食べる読書会 〜いろりで栃餅を焼きながら、食の原点にダイブ!〜』三上奈緒/旅する料理人・文筆家  フォトレポート

絵本『モチモチの木』に登場する「モチモチの木」。
「昔、学校の授業で読んだのが懐かしい」「ちょうど今、学校で習っているところ!」と、大人にとっても子どもにとっても親しみ深い物語です。今回は、そのモデルとなった「栃の木」をテーマに、旅する料理人の三上奈緒さんをお迎えして、「食べる読書会」を開催しました。

講座は、三上さんからの「モチモチの木って、何の木か知ってる?」という問いかけからスタート。
前日に三上さんが拾ってきてくださった本物の栃の実を手に取り、じっくり観察してみます。

「初めて見た!」「栗みたい」「つやつやしていてきれい」
実際に触れてみることで、絵本の中に登場する「栃の実」が、ぐっと身近なものになっていきます。

続いては、三上さんによる『モチモチの木』の読み聞かせ。
物語に耳を傾ける子どもたちの傍らでは、お母さんたちが囲炉裏を囲み、栃餅(とちもち)を焼きながら、あんこをコトコト煮ていきます。囲炉裏の火を囲みながら、絵本の世界と昔の暮らしが重なっていくような、温かく豊かな時間が流れていました。

読み聞かせが終わると、子どもたちも楽しみにしていた焼き作業へ。
囲炉裏端で栃餅と海苔のお餅をじっくり焼き上げ、三上さん特製のあんこを添えて、「いただきます!」
おいしく味わいながら、今度は物語に出てくる昔の言葉について、みんなでお話ししました。

「『あおじし』ってなんだろう?」
「なんで“青”なのかな?」
「“じし”ってどういう意味?」
「昔は、どうやって栃の実が運ばれたんだろう?」

ひとつの言葉をきっかけに、物語の背景にある昔の人々の暮らしや知恵にも、想像が広がっていきます。
子どもたちはもちろん、お母さんたちも興味津々。絵本を読むだけでは見えてこなかった世界を、食べたり、触れたり、考えたりしながら、みんなで楽しみました。

最後は、あく抜きをしていない「生の栃の実」をカットして、みんなで味見してみることに。
口に含んだ瞬間、思わず顔をしかめる子どもたち。栃の実の渋さに、思わずみんなから笑みがこぼれます。

栃の実には強い渋みがあり、そのままでは食べることができません。食べるためには、水にさらしたり、灰汁(アク)を使って煮たりと、長い時間と手間をかけないといけません。
そうした加工の手間から、現代では栃の実を食べる機会も少なくなりました。一方で、今も日本のあちこちに栃の木は自生しています。栃の実を加工できる人が少なくなっている今だからこそ、昔の人たちが創意工夫を重ね、大切に食べてきた文化や知恵を未来へ残していく必要があるのかもしれません。

絵本の世界を飛び出し、栃の実に触れ、味わい、囲炉裏の火を囲みながら、昔の人々の暮らしに思いを馳せる。五感を通して「食と自然のつながり」を体感した、特別で豊かな秋のはじまりの一日となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2026/09/20|アートスクール

『ぐにゃり、ピタッ。~おやこでふれあうダンスの時間〜』篠崎芽美/ダンスと振付 フォトレポート

9月5日(土)、ダンスと振付を手がける篠崎芽美さんをお迎えして
親子でからだを動かす時間がはじまりました。

からだの感覚に耳を澄ませながら、いろいろな動きを楽しみます。

からだをゆらしたり、足の裏を感じたり。
いつも何気なく使っている自分のからだを、ゆっくり確かめていきます。
親子で向かい合って、そっと合わせてみたり、相手のつくったすき間をくぐってみたり。
手や足、背中や頭。からだのあちこちを使って触れ合ううちに、「こんな動きもできるんだ!」と、だんだん動きも大胆になっていきます。

ぐにゃり、と動いて、ピタッ、と止まる。
相手の動きを真似してみたり、思いがけないポーズが生まれたり。
子どもが大人を追いかけたり、大人が子どもの動きについていったり。
いつもの役割が少しずつほどけて、それぞれのからだから次の遊びが生まれていきました。

遊びの中には、姿勢や足の使い方など、からだを支えるヒントもたくさん散りばめられていて、
実際に触れたり動いたりしながら、大人も自分自身のからだをあらためて感じる時間になりました。

最後には、はじめよりもちょっと自由になったみんなのからだ。
言葉を使わなくても、からだとからだの間には、いろいろなやりとりが生まれます。

親子で一緒に遊びながら、
心もからだも、やわらかくほどけていくひとときとなりました。

 

2026/09/17|アートスクール

『こころの光と色を集める』砂原 文/写真家 フォトレポート

少し前、夏休みも後半に差しかかった日曜の朝。
写真家の砂原文さんと「こころの光と色を集める」講座を開催しました。

この講座は、砂原さんの娘さんがお気に入りの写真や切り抜き、言葉などを
お部屋の壁にかわいらしく飾っているところを見せていただいたのがきっかけでした。

大好きなものを集めて飾る。それは自分の中のとっておきが詰まった愛おしい心ときめく世界で
これを写真を通して、みなさんと一緒に作りたいと思ったのがはじまりです。

参加者のみなさんには、事前に「こころの光と色」をテーマに写真を撮り
お気に入りの10枚を持参していただきました。

まずはその中から、ボードに収めるためさらに写真を絞ります。

名前にちなんだ私の色
家族と一緒に見た季節の色

ゆっくり過ごす休日の光 日常の中の特別な光

どの写真にもそれぞれの見つめる眼差しが感じられ、その瞬間の空気が美しく映し出されていました。
大小のバランスもこだわって、イメージを固めていきます。

写真が決まったら、一緒に持参いただいた「大切なもの」を紹介し合い
砂原さんにレクチャーいただきながら、一人ずつ撮影をしていきます。

自分の大切なものを誰かに紹介するのは、ちょっと恥ずかしいような、誇らしいような。
丁寧に伝え合うことで、表情も空気もどんどん柔らかくなっていきました。

撮影レクチャーでは、心のままに撮れるように細かにポイントを教えてくださり
魔法がかかったように見違える様子にみなさん釘付けでした。

撮りたての写真も印刷して、いよいよボードも仕上げです。
丸や四角、自由な形にカットして、お気に入りの言葉も添え
この夏の私の心がかたちになっていきます。

できあがったボードを大事に抱え、みんなに見せてくれたその表情にも
今この瞬間の光が感じられる、夏のとっておきのひとときでした。
この光と色が、毎日をやさしく包むお守りになりますように。

 

 

 

2026/09/17|アートスクール