おしらせ

12/9『和紙と竹でつくる「和凧」の文化にふれてみよう』福岡正巳/凧の博物館 フォトレポート

お正月や端午の節句におなじみの凧。近年は凧揚げ禁止の場所も増えていますが、それでも「凧を揚げたことのある人?」と聞くと、ほとんどの子に経験があるようです。

今日の講師は日本橋にある「凧の博物館」の福岡正巳さんです。はじめに福岡さんが、和凧の歴史を紹介してくれました。もともと「イカ」と呼ばれていたものが、江戸時代に禁止令が出たため、「イカではなくタコだ」となった、という説があるそうです。

今日は代表的な和凧「角凧」を作ります。白い和紙には自由に絵を描くことができますが、今日は長崎のオランダ船が掲げていた旗がルーツの「ハタ」の伝統意匠を用意しました。「一の字」「肩蒲鉾」「堅饅頭」「鹿の角」など、力強く抽象化された文様です。こちらを参考に、オリジナルの凧を描きましょう。

「大きく描いてほしいです」と福岡さん。空高く揚がった凧でもよく見えるように、大胆に描くのが良さそうです。

好きな色の絵の具をパレットに並べ、図柄をデザインしていきます。流水と紅葉の「龍田川」をアレンジしたり、いくつかの柄を組み合わせたり、不思議な曲線は「バスケットボール文様です!」と、みなさんすばらしい造形力。

絵付が完成したら、竹ひごとタコ糸を使って、立体にします。うまく揚がりますようにと念じつつ、一つひとつの工程をていねいに進めていきます。最後に「しっぽ」をつけてできあがり!

今日は景丘の家近くの「サッポロ広場」を使わせていただき、実際に自分たちの凧を揚げることができました。糸を巻き付けて長さを調整し、スタンバイ。風が来るのを待ちきれないこどもたちは、みな元気に走り出します。

うまく風を捕まえれば、走らなくても揚がります。くるくる回ってしまうのは、しっぽが短いから。よく揚がるように実験するのも、和凧の醍醐味です。お家の近くでよい風の吹く広い場所を探して、また揚げてみてくださいね。

2023/12/09|アートスクール

11/25『音から生まれるイメージであそぼう!』 高井息吹/シンガー・ソングライター フォトレポート

私たちの1番身近にある音、それは自然の音。
シンガーソングライターの高井息吹さんをお招きして、自然のイメージを音に乗せて身体と声で表現する遊びをしました。

手のひらを空に向かって伸ばすように深呼吸。ピアノの音色に合わせ、すーはーはー。
身体の中に空気を取り込み、足の先から手の先までの血の巡りを感じるように。
日差しの降り注ぐフロアに寝そべりゴロゴロ。お子さんと目が合うと笑みがこぼれ、緊張もほぐれていきます。

まずは、音符の長さを手と声で感じる遊びです。
キラキラ星の手の動きをしながら、四分音符のリズムで「キラキラ」と声に出してみます。休符も取り入れ、声を出さないタイミングも身体で感じてみます。リズム感ばっちりでしたね。

次は、風のスティックとお星さまのパーツを使います。
講師が弾いたメロディーが、星の音か風の音かを判断して、それぞれのパーツを手に取って、星のようにキラキラさせたり、風のようにひらひらさせたりします。みんなうまく聴き分けられていましたよ。

波になりきって、ゆらゆらする布の下をリズムに合わせてくぐってみます。
ゆ〜ら〜ゆ〜ら〜と口ずさみながらステップを踏み、早い流れ、遅い流れの波を感じながら楽しくくぐることができました。

最後は自身が種になって、花を咲かせましょう。
かがんで小さくなって種になります。ピアノのスピードに合わせて手を左右に動かし、ニョキニョキを成長する芽を表現します。
最後に両手を広げてジャンプ!ポンっと可愛らしい花を咲かせることができました。

表現の方法は自由。
身の回りにあふれている音を、自分の身体と声を使って表現して、これからも遊んでみてくださいね。














2023/11/29|アートスクール

11/23『「からむし」という草でひも作ろう』山本あまよかしむ/みちくさあん フォトレポート

太古の昔から、人は「からむし」という草で自分たちが着る衣服や糸を紡いできました。
今回は、くさ文化を研究されている「みちくさあん」の山本あまよかしむさんと一緒に「からむし」を綯いひもを作る方法を教えてもらいました。

まずは、からむしを輪にして繊維を叩いてやわらかくします。
トントンと木槌の音が心地いい。

やわらかくなったら、右足の親指にひっかけて、紐を手繰ってひとまわし。
自分の身体をつかいながら、紐を綯ってゆく。
だんだんと、みんな職人さんの顔になっていきました。

初めて出会ったみんなが、紐を綯いながらいつのまにか仲良くなっているのも嬉しいな。同じ姿勢でだんだん身体がかたまると、途中休憩のラジオ体操をしてリフレッシュ。

最後に自分たちが持ってきた好きなものや、あまよかしむさんからもらった竹の節を吊るしてできあがり。

土から生まれ、土に還るものづくり。ゆったりした時間の中でみんなもなにかと出会えたかな?


2023/11/25|アートスクール

11/19『Dialogrum /ダイアログラム 日常の中にダイアローグ(対話)を取り入れよう』宮田尚幸/風と地と木合同会社代表 フォトレポート

ダイアローグとは北欧では教育の中に入り込んでいて、日常の中にあるコミュニケーション方法のひとつ。
相手の話に耳を傾け、深く知ることで、相手がどのような視点なのかが見え、そして自分自身の視点が見えてきます。

 

宮田さんの開催するダイアローグをするときにはいくつかの小さな約束があります。
例えば相手の意見を批判せず尊重する、話し終わるまで聞く、とにかく伝えてみる、聞いてみる、そして主語を私にする、などなど。
コミニュケーションそのものが目的であり、結論や解決策を出すことは目的ではないのです。

 

今日は講師に今日は講師に、デンマークに住む中でダイアローグ的なコミュニケーションにより生きづらさが解消されたという「風と地と木」代表の宮田尚幸さんをお迎えして、ダイアローグについてのお話を伺ったあと、小さなグループに分かれて語り合いました。

 

テーマは「愛着のあるもの」と「家族とは」。
それぞれのグループが4回席を入れ替えて、初対面の参加者と語り合いました。
初めは緊張していた方も相手の言葉に耳を傾け、自身も言葉を紡くことで、いままで気がつかなかった自分自身のこと知ることができたり。

 

1回目
まずはそれぞれが自分をなんと呼んでもらいたいか、そして今の気持ちを1人ずつ語るところから始まりました。

 

2回目
テーマは同じでもメンバーが変わると話題が少しずつ変化していきます。
そして自分自身の話す内容も少しずつ変わっていったようです。

 

3回目
参加者の方表情が少しずつリラックスしてきて、話が盛り上がります。

 

4回目
いままであまり積極的に参加できなかった方も少しずつ自分自身を出せるようになって。

 

最後には参加者の方の感想と今の気持ち、そしてダイアローグをどう思ったかを伺いました。
多くの気づきがあった、心をフラットにして話すことができた、家族や夫婦との対話に生かしたい、いつも自分が聞き手に徹しているけれど自分のことを話す良いきっかけになった、などの感想を聞くことができました。

 

北欧では小学校の頃からダイアローグをする授業があるのだそう。
ダイアローグできる場を多く持つことで、組織や個人の安心感が高まり自分らしさを育みます。

 

あらゆる関係性の中で活かせる方法であり、手段と言えるダイアローグ=対話を、
それぞれの日々の暮らしに少しずつ取り入れて行けますように。
         

2023/11/21|アートスクール

11/18 『あやとりしましょ!』 野口とも/国際あやとり協会会員 フォトレポート

ひも一本で楽しめるあやとり。

実は日本だけでなく世界中の国で昔からある遊びだそうです。

あやとりのひもと本を受け取って、席に着くやいなやさっそく始める子も。ひとりで遊べるのもまたあやとりの魅力ですね。

全員そろったところで、まずは国際あやとり協会のみなさんがデモンストレーションを見せてくださいました。
スッスッスッと見事な手早さであやとりが出来上がり、こどもたちから「わぁっ!」と歓声が上がります。
その国ならではの動物の形もあるようですよ。
いよいよ先生の手元を見ながらみんなも挑戦! なかには中学生の指導員さんも来てくれました。

 

「これであってる?」「できた〜!」と嬉しそうな声が次々と聞こえてきます。
1人でできるようになると「見てみて」と自慢げに見せてくれました。
最初は思うようにできなくても、粘り強く何度も繰り返すうち、ちゃんとできるように。

 

やがてみんな慣れてきたようで、隣りの子と仲良くなって「ぺったんぺったんお餅つき」と歌いながら手合わせする子たち、手品のようなゆびぬきを教わって得意げな子、46もの工程があるという難しいカニに挑戦する子、と思い思いの時間を過ごしていました。

 

時にこどもたちが先生となり、周りの子や大人、家族に教えてあげる場面も。
それを指導員のみなさんも嬉しそうに見守ります。
あやとりの輪がつなぐ、世代を超えた温かな交流が生まれていました。

2023/11/18|アートスクール