おしらせ

【SPECIAL EVENT】たくさんの手と想いがめぐった日〜 イベントを振り返って〜

年に一度の大切なスペシャルイベント。その日を迎えるまでに、景丘の家スタッフは何ヶ月も前から「どうしたら喜んでいただけるだろう?」「どんな世界が景丘らしい?」と対話を重ねてきました。

ご協力くださるアーティストや講師の方が決まり、みなさんと一緒にどんな時間をつくり上げていけるのかを一歩ずつ整えながら、私たちが常に考えていたのは「景丘の家として大切にすべきこと、伝えたいことって何だろう?」という問いでした。手間暇を惜しまず、丁寧に。何かひとつのワークや展示、料理を単体でお届けするだけでなく、その背景にある想いや物語まで伝えられたらと、準備を積み重ねて・・・。

そんな中、今年のテーマとして選んだのは『めぐる』というひと言。音がめぐり、記憶がめぐり、時間がめぐり、人がめぐる。具体的に「何」とは表しにくいけれど、そこにいる人たちの気配やまなざしがやわらかく館内を流れていくような、そんな循環が生まれていたら嬉しいです。

B1の「ノールック迷路であそぼう」、1Fの「おさかな食堂」、2Fの「Drift」、3Fの「音のかさなり、時のかさなり、こころのかさなり」。詳細はそれぞれのフォトレポートでご覧いただけたらと思いますが、講師の方々と担当者が丁寧にやりとりを重ね、「景丘の家らしい時間」をつくろうと知恵を寄せ合いながら、当日を迎えました。

そして今回は、イベント初の試みとなる館内スタンプラリーも実施しました。台紙を握りしめて歩くこどもたちや親子連れの足取りが、そのまま景丘の家の地図を描いていくようで、館内がより自由にめぐり合う場になっていたことを感じます。景品としてお渡ししたステンドグラスクッキーは、メインビジュアルをヒントにデザインしたもの。スタッフとボランティアさんが協力し、1枚1枚心をこめて焼き上げました。

奄美在住の講師の方にスタッフパスを創作していただいたこと、三崎港へ大漁旗をつくりに行ったこと、館内の掲示から当日の配布物、装飾までをスタッフとボランティアさん総出で整えたこと──そのひとつひとつが『めぐる』を形にする大切なピースでした。

たくさんの手、たくさんの想いがめぐり重なって生まれた、今年だけの景色。
ご協力いただいた皆さま、遊びに来てくださった皆さま、本当にありがとうございました。
また来年、この場所で新しい“めぐり”が芽生えることを、心から楽しみにしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2025/12/12|スペシャルイベント

【SPECIAL EVENT】『おさかな食堂 』ー「漁師ごはん」と「うしお汁」「こども板前さん」ー フォトレポート

こども板前さんがお迎えした『おさかな食堂』 「漁師ごはん」と「うしお汁」

「景丘の家」の暖簾をくぐると、「いらっしゃいませ!」の元気な声。
おそろいのエプロンにねじり鉢巻き姿のこども板前さんがお客様をお迎えします。

この日、1Fのキッチンまわりは、おさかな一色。漁師さんが近海で釣ってきた金目鯛や平政など。
目を見張るほど立派なおさかなが冷蔵庫に入りきらないくらい大量に!

その場でさばいて、尾頭や骨は「うしお汁」に、
ぷりぷりの身は皮目を炙ったり漬けにしたりというひと手間をかけて、
何とも豪華な「漁師ごはん」に仕立てました。

盛り付け担当のこども板前さんが「苦手なものはありますか?」と
漁師ごはんを注文したお客様ひとりずつに声をかけ、

刻んだ大葉や小ねぎ、白ごま、ガリ、わさびなどをトッピングしてご提供。
「威勢がいいね」「笑顔もいいね」と、板さんたちの接客はなかなかの評判です。

もちろん、お味も大評判!
「贅沢すぎます」「おいしくて箸が止まりません」という感想や
「もう一杯いただきます!」とおかわりする方も続出でした。

大鍋に何杯分もつくったあら汁も、大人気。
「普段なかなか汁ものを飲まない娘が喜んで完食してくれました」
「魚のおいしさがぎゅっと詰まっていますね」など嬉しい反応をいただき、
海の恵みを無駄なくおいしく味わえたことに改めて感激した私たちです。

この日のためにスタッフが神奈川県の三崎まで足を運び、
「景丘」と書かれた大漁旗を2種類、制作してきました。

料理を待つお客様から「あの旗はつくったんですか!?」と何度も聞かれ、
「かっこいい」「私もやってみたい!」という声も寄せられました。

今年、イベントのテーマは『めぐる』でした。
近海をめぐる楽しさ。そして、自然界に存在する命をいただくことで
私たちの命もまためぐっていくんだという気持ち。

そんな想いをお伝えできたら・・・という願いを込めた「おさかな食堂」。

立派な魚を届け、手際よくさばいてくださった方々 からは
どの海でどんな魚がとれるのかをこどもたちに知って欲しいという
想いを綴った小冊子までご用意いただき、
おさかなたちが住む環境について考える機会にもなりました。

新鮮な海の幸と温かい気持ちをたくさん届けてくださった千葉県沿岸小型漁船漁業漁協のみなさま、
素敵な大量旗をご指導いただいた三富染物店さま、
頑張ってくれたこども板前さん、強力にサポートくださったボランティアさん、そして、お越しくださった方々。

本当にありがとうございました。
またご縁がめぐって、みなさまに再会できますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2025/12/11|スペシャルイベント

【SPECIAL EVENT】『ノールック迷路であそぼう』高橋鴻介 / 発明家・デザイナー フォトレポート

景丘の家のプレイフロアが、この日限りで『ノールック迷路』に大変身。
触り心地や音、身体の感覚を頼りにゴールを目指す、ちょっと不思議な迷路が出現しました。
このイベントは、発明家の高橋鴻介さん、さらにブラインドコミュニケーターのジョニーさんとマリーナさんにもお越しいただき、錦城護謨株式会社様からは『歩導くんガイドウェイ』のお貸し出しのご協力をいただきました。

迷路は前半と後半の2つのセクションで構成され、
前半は『歩導くんガイドウェイ』(点字ブロック)の感触を伝って歩くルート、後半はさまざまな障害物を避けて進むルートです。
はじめに白杖の使い方を教えていただきました。白杖は目の代わりとなって、周りの様子を手に伝えてくれる大切な道具です。

いざアイマスクをして迷路の中へ。
いつも見慣れているはずの景丘の家が、思っていた以上に長く、遠く感じられました。
鈴の音や、みんなの声を頼りに「こっちだよ」「もう少し右!」と声を掛け合いながら、自然と協力し合ってゴールを目指す様子はとても和やかで、迷路の中も外も終始にぎやか。
新しい感覚に出会ったこどもたちはすっかり夢中になり、「もう一回!」と何度も何度も挑戦してくれました。

ワークショップでは、そんな迷路を今度はみんなで“模様替え”。
どうしたらもっと難しくなるのかを考えながら手を動かしていくうちに、「どうしたら歩きやすくなるか」という道筋にも自然と目が向きます。

つくることと、体験することが行き来する中で、ジョニーさんやマリーナさんと一緒に過ごした時間が、いつもとは少し違う感覚で世界を見るきっかけとなりました。

 

協力:錦城護謨株式会社『歩導くんガイドウェイ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2025/12/11|スペシャルイベント

【SPECIAL EVENT】『Drift』ー奄美の海から届いた漂流物がめぐるー 久保英祐 / アーティスト フォトレポート

2Fでは、奄美大島で活動されている久保英祐さんの作品展示と、ワークショップを行いました。
作品に使用されているたくさんの漂流物は、久保さんが奄美の浜辺で拾い集めたもの。

美しいもの/汚いもの、陰と陽——
何を美しいと思い、何を汚いと思うのか。
そんな自分の中の感覚にそっと気づかせてくれる作品です。

ワークショップでは、大きな布の上に散りばめられたたくさんの漂流物の中から、
自分なりのバランスを探りながら素材を選び、真空パックでパウチして作品に仕上げます。
ちいさなお子さんから、大人まで楽しめる内容で、終日多くの方が参加してくださり、とてもにぎやかな時間になりました。

好きな色彩、好きなテクスチャ、好きな大きさ、好きな触り心地。
選ぶ視点は本当にさまざまで、ひとつとして同じものが生まれないのがとても印象的でした。
「Drift」をきっかけに、身の回りのものを見る目線が、
少しでも柔らかく変わっていたらうれしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2025/12/10|スペシャルイベント

【SPECIAL EVENT】『音のかさなり、 時のかさなり、 こころのかさなり 』平井真美子 / 作曲家・ピアニスト フォトレポート

3階の親子フロアでは、平井真美子さんによる古楽器と音のワークショップとインスタレーションを行いました。

開場時間になると、長い年月を旅してきたメトロノーム(1816年製~、フランス)の音と、
柔らかい日差しに包まれたお部屋に、真美子さんの奏でる古楽器の優しい音色が響きます。

ハルモニウム(1863年製、フランス)、ミニピアノ(1933年製、河合楽器)、
足踏みオルガン(1912年製、現ヤマハ)の古楽器たちは、
午前中のワークショップに参加するちいさなこどもたちにちょうど良いサイズ。
早速みんなで古楽器の周りに集まり、興味津々です。

しばらくして、メトロノームの音が止まると、真美子さんの演奏とお話でワークショップが始まりました。

まずは、古楽器について紹介しながら、いくつかのメロディーの録音作業を見せてくれます。
真美子さんが奏でたメロディーがスピーカーから聞こえると、
参加者のみなさんのわくわくする気持ちが伝わってきました。

次に、それぞれが持ち寄った大切なもの、おもちゃや部品、何かのケースなどを、
天井から吊り下げたマイクの近くに行って鳴らします。
録音によって真美子さんのメロディーと重なり、思いがけない音がスピーカーから聞こえると、
こどもたちが「聞いた~?」とばかりに振り返って家族に確認する様子も。
みんなの音が重なると、今度は真美子さんが、アコーディオンから吹き出す風の音や
クォーツォフォン(カナダ)という水晶でできた珍しい楽器の音も重ねて録音していきます。
今日のみんなで過ごした時間を重ね、記録した、素敵な作品ができました。

インスタレーションの時間には、ワークショップで録音した音の作品を聴きながら、
古楽器やそのパーツに触れていただき、パーツを使った会場のディスプレイをみんなでつくります。
小さなピアニストが得意げに弾き語りをしたり、
大人が古楽器のパーツを観察して組み合わせを考えてみたりと、
ゆったりとした時間が流れていました。

初めはミニピアノの演奏だけに興味を持っていても、
時間が経つとピアノの中を覗き込んで音の出る仕組みを観察してみたり、メトロノームにも興味をもったりと、
貴重な古楽器と共に、博物館のようにじっくり楽しまれる方が多くいらっしゃいました。

午後のワークショップでは、小中学生がレコーディングに挑戦。
午前中の親子さんとは違い、鳴らし方にも工夫がみられ、それぞれに発見もあったように思います。
夕方にかけては、午後のワークショップの録音作品が会場に流れ、また少し違った雰囲気に。

「お年寄りの楽器だからやさしく弾いてあげてね。」
という声掛けに、笑顔で答えてくれるこどもたち。
こどもにとっても、おとなにとっても、今日の体験が未来の種となれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2025/12/10|スペシャルイベント