日本の郷土ごはん vol.30『奈良・奈良茶飯』フォトレポート
伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。今月は奈良県の「奈良茶飯」「七色お和え」「蛸もみうり」と、お味噌汁をつくりました。
奈良といえば茶粥が有名で今でも日常食として親しまれていますが、今回の「奈良茶飯」は僧侶の食事として広まり、江戸時代には旅人にもてはやされたという伝統料理。今回は濃い目に煮出したほうじ茶でかまどご飯を炊き、大豆を加えて仕上げます。
「七色お和え」は真言宗のお供え料理のひとつ。なす、かぼちゃ、ごぼう、人参、いんげんなどの野菜を、たっぷりのすりごま、味噌、砂糖を混ぜた和え衣で和え、最後にみょうがを散らします。ごまの香りが食欲をそそり、七色の野菜が目にも鮮やかな一品です。
蛸もみうりは、塩もみしたきゅうりと薄切りの蛸をさっぱりといただく酢の物。田植えの終わり頃、田んぼの神様に感謝し、秋の豊作を祈る行事の際に食べられていた伝統料理です。なぜ蛸なのかというと、吸盤を持つ蛸にあやかって、お米の苗がしっかり大地に根付くように、という願いを込めたそう。昔からの料理は、由来もおもしろいですね。
野菜たっぷりの本日。こどもたちはまず、七色お和えのいろいろな野菜を手分けして切りそろえます。すべて別々に茹でて水気を切っておくので、ひとつ切り終えたらすぐに次の野菜と、こどもたちは大忙し。和え衣用のごまは、大きいすり鉢を使って作業します。プチプチはじける音や、香ばしくおいしそうな香りに「早く食べたい!」と歓声があがりました。
蛸もみうりのきゅうりと蛸も、なかなかの量。きゅうりは小口切りにしてから大きなボウルでしっかりと塩もみし、両手で水気をしっかり切ります。青々した色味がいっそう鮮やかになり、こどもたちも嬉しそう。生の蛸は弾力があり、薄切りにするのは大人でも難しい作業ですが、子どもたちは慎重に包丁を握り、真剣な表情で挑戦しました。
七色お和えと蛸もみうり、お味噌汁まで仕上げると、かまどではちょうど奈良茶飯が炊きあがりました。「いただきます!」の元気な声が響き、食卓は奈良伝統のおいしさに包まれました。とくに、香ばしいお茶の香りと大豆のほくほく感が楽しめる奈良茶飯の素朴なおいしさには、「おかわり」の声が続出でしたよ!
食後には、夏の名残を楽しむかき氷も登場。こどももおとなも、口いっぱいに広がるひんやり感を笑顔で楽しみました。
“みんなでつくって、みんなで食べる。”
今回も、「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力で、こども食堂を楽しく開催することができました。心より感謝申し上げます。

















2025/09/27|景丘の家・こども食堂
