おしらせ

「布でつくるコミュニケーションゲーム 〜心の声に耳を傾ける時間〜」澁木智宏/美術家 フォトレポート

2回目となる夜の開催、大人の方向けのアートスクール。
今回は、美術家の澁木智宏さんをお招きして、「布でつくるコミュニケーションゲーム」のワークショップを行いました。

ルールは、ペアで協力し、布の上に開いた小さな穴をボールを転がして埋めていくという、とてもシンプルなものです。
ほかのゲームと違うのは、対話をすることではじめて完成すること。

まずは、メモに普段心の内にしまっているモヤモヤや「満たされない想い」を書き出します。
次に2人で会話をしながら、お互いの言葉を穴の周りに書き出していきます。
書かれるのは、「お腹が空いた」「もっと穏やかにすごしたい」、家族のことなどさまざま。
大切なのは相手のどんな言葉も否定せず、「なんでそう感じるの?」と掘り下げていくことだといいます。

ゆっくりとお互いに向き合ったあとは、
さまざまな素材を使って言葉のまわりに障害物を付け加えていきます。 

紐やフェルトを縫い付けて山や谷が生まれたり、
ボールが転がりやすくなるような道をつくったり。
お互いの心の世界が小さな布の上に広がりました。

最後は完成したゲームで遊ぶ時間。
とてもシンプルな仕組みながら、力加減や角度など、お互いの動きを微妙に感じ取りながら協力して進めることが必要です。

穴を埋めることができたモヤモヤは、いつか満たすことができるかもしれない。
そんなひそかな期待を込めて、
みなさん一喜一憂する姿が素敵でした。

普段自分の中で抱え込みがちなことも、
身近な誰かに打ち明けたり、
それすらもゲームに置き換えて面白がってみることで
ふっと気持ちが軽くなるかもしれません。

景丘の家は木~土曜日、21時まで開館しています。
読書をしたり、ゆっくり自分自身を振り返ったり。
色んな過ごし方で、ぜひお気軽にお越しくださいね。

2025/10/11|アートスクール