おしらせ

日本の郷土ごはん vol.36『広島・江波巻き』フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。
今月は広島県の郷土料理「江波巻き」「大平」「煮菜」をつくりました。

「江波(えば)巻き」は、のりの養殖が盛んな広島市中区・江波地区に伝わるのり巻き。酢飯ではなくご飯を使い、広島菜漬け、かつおぶし、ごま、しょうゆで和えた具を焼きのりで巻く、親しみやすい味わいです。忙しいのり漁師が船の上でも片手で食べられるように生まれたともいわれています。今回は広島菜の代わりに、小松菜を昆布と塩で漬けた即席漬けをつくり、東京でも楽しめる形でいただきました。

「大平」は具だくさんの煮物料理。里芋、れんこん、大根、人参、ごぼうなどの根菜類に、鶏肉やこんにゃく、干ししいたけ、厚揚げを加えてじっくり煮込みます。大きく平たい器に盛り付けたことからこの名がついたといわれ、祭りやお正月など人が集まる場で振る舞われてきました。

「煮菜(にじゃー)」は、千切り大根を主役に、油揚げ、いりこ、ねぎを炒めてしょうゆで味付けしたおかず。名前に「煮」とありますが、実際には炒め物に近く、食材から出る水分だけで仕上げるため、うま味とコクがぎゅっと凝縮。忙しい農家でも手早くたくさん作れる日常の味として、今も親しまれています。

こどもたちは今回もたくさんの作業に挑戦しました。大平では、根菜類や厚揚げ、こんにゃくなどの具材を大きさを揃えながら切り分け、お鍋で煮込んで、味付けにも挑戦。煮菜も材料を切り、フライパンで炒めていきます。醤油を回し入れて味見をすると、「もっと食べたい!」の声があがりました。

そして江波巻きは、巻きすを使ってひとつひとつ丁寧に。具がこぼれないように気をつけながら巻き上げる作業はなかなか難しいのですが、みんな集中してきれいに仕上げてくれました。

広島の素朴で力強い味わいに、食卓は今回も笑顔と「おかわり!」の声でいっぱいに。地域の食文化に触れながら、豊かな時間が流れました。

“みんなでつくって、みんなで食べる。”
今回も「大地を守る会」「ツルハグループ こども食堂ゆたかさ基金」をはじめ、多くの方々のご協力のもと、こども食堂を開催することができました。心より感謝申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2026/03/24|景丘の家・こども食堂

日本の郷土ごはん vol.35 『大分:お方ずし』 フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。
今月は大分県の郷土料理「お方ずし」「鶏汁」「こねり」をつくりました。

「お方ずし」は焼いてほぐしたアジと甘く煮た豆をすし飯に混ぜ、俵形に握ったもの。「お方」とは庄屋(村役人)を指し、その昔、農繁期前の行事で庄屋が小作人を労ってふるまったのが始まりといわれています。

「鶏汁」は一世帯当たりの鶏肉購入量が全国トップレベルの大分県らしい一品。さまざまな鶏料理がある中、身や内臓は鶏めしややがめ煮に、残りの鶏ガラは鶏汁に・・・と、余さず使う知恵から生まれました。

「こねり」は、いりこと野菜を油で炒め、出汁で溶いた味噌、砂糖、小麦粉を加えて、練るように混ぜた素朴なおかず。粉を入れて練ることからこの名が付いたそうで、程良いとろみが特徴です。

こどもたちは今日も大忙し。こねり用の茄子とピーマンをそれぞれ輪切りと千切りにし、いりこと一緒にフライパンで炒めます。はねる油にドキドキしながら炒め終えたら、味噌、砂糖、小麦粉をしっかり水で溶いてから味付け。粉に火が入って少しずつとろみがついてくると「早く食べたい!」の声が続出しました。

鶏汁のもも肉は、なるべく小さく切るのが特徴です。丁寧に切り揃えたら、ささがき牛蒡と一緒にだし汁でグツグツ煮込みます。同時に、お方ずしの準備も進めなくては! 炊きたてごはんにすし酢を入れて混ぜ、アジと煮豆も加えて、俵型に。大きさをそろえながら丁寧に握り、たくさんのお方ずしが完成しました。

今回は、景丘の家のご近所にあるバカルディ ジャパン株式会社様からいただいた立派な大根も活用。やさしい味わいのふろふき大根が、食卓に彩りを添えました。さらに、株式会社ジャックスさまから焼き菓子のプレゼントまで! 地域のご協力やつながりに支えられながら、こどもたちの笑顔がいつも以上に輝いた一日でした。

“みんなでつくって、みんなで食べる。”

今回も「大地を守る会」「ツルハグループ こども食堂ゆたかさ基金」をはじめ、多くの方々のご協力のもと、こども食堂を開催することができました。
心より感謝申し上げます。

 

2026/02/28|景丘の家・こども食堂

日本の郷土ごはん vol.34 『香川:もっそうめし』 フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。
今月は香川県の郷土料理「もっそうめし」「まんばのけんちゃん」「さわさわ」をつくりました。

「もっそうめし」は、木製の型(物相/もっそう)に寿司飯や五目飯を詰めて抜いたもの。修行僧の精進料理がルーツで、一膳のごはんで全てを済ませるために考案されたとも言われます。今回は湯飲みを使って円柱型に抜いてみました。

「まんばのけんちゃん」は本来「まんば」という高菜の一種を使いますが、今回は東京でも手に入りやすい小松菜で代用します。煮干しや豆腐、油揚げなど栄養満点の食材を醤油で和えたシンプルな料理ですが、素材の旨みが感じられる副菜です。

「さわさわ」は細長く切ったこんにゃくが主役の、とろみのある汁もの。さらさら流し込める食感が訛って、この名になったとか。とろみの正体は片栗粉ではなく、すりおろしたさつまいも。仕上げにおろし生姜やねぎも添えて、冬にぴったりの一品に仕上げます。

こどもたちはまず包丁で油揚げや小松菜、にんじん、こんにゃくなの材料を切る作業からスタート。全員分なのでまるでお店のような量! でもみんな「やったー!いっぱい切れる」「どんどん上手になるよ!」とやる気満々です。

続いて、「もっそうめし」の具材を煮たり、「まんばのけんちゃん」をフライパンで炒めたり。具だくさんの「さわさわ」もじっくりと煮込んでいきました。「火を使う作業は初めて」という子も多く、ちょっぴりドキドキしながらも楽しそうな笑顔が広がります。

先ほど煮含めた具材を炊きたてご飯にしっかり混ぜ込んだら、おいしそうな3品が完成です!

香川の素朴でやさしい味わいに、食卓は誇らしげな笑顔と「おかわり!」の声に包まれました。

みんなでつくって、みんなで食べる──
2026年もたくさんの郷土料理と出会いながら、こどもたちと一緒に豊かな時間を育んでいけたらと思います。
今回も「大地を守る会」をはじめ、多くの方々のご協力のもと、こども食堂を開催できたことに心より感謝申し上げます。

 

2026/01/23|景丘の家・こども食堂

日本の郷土ごはん vol.33 『群馬:おっきりこみ』 フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。
2025年の最後を飾る今回は、群馬県の郷土料理「おっきりこみ」「こんにゃく味噌おでん」「上州きんぴら」を楽しみました。

「おっきりこみ」は、幅広の麺を野菜と一緒に煮込む素朴な鍋料理。麺生地を麺棒に巻きつけて包丁で“切り込み”を入れる工程に由来して名付けられました。

「こんにゃく味噌おでん」は、こんにゃく芋の生産量が全国一を誇る群馬ならではの料理。甘辛い味噌だれとの相性が抜群で、冬の定番として親しまれています。

「上州きんぴら」は、1983年の「あかぎ国体」をきっかけに、群馬の特産品を生かして生まれた新しい郷土料理。甘辛い味付けが相まって、子どもたちにも大人気の一品です。

今回の3品は、切る作業がたくさんあります。用途に合わせて切り方を変えながら、丁寧に切りそろえました。

続いて煮炊きの工程へ。おっきりこみの、具だくさんのおいしそうな見た目と、なんともいえないいい匂いに、こどもたちから「おなかすいた!」「早く食べたい!」の声があがります。

上州きんぴらは、まず豚肉を炒め、太めに切ったごぼうとにんじんも入れてじっくり炒めます。焦げないようにしっかり混ぜ続けたこどもたち、最後の味見では「おいしい!これ、いっぱい食べたい!」の歓声があちこちから。

下茹でしたこんにゃくを三角に切って串を刺し、味噌だれを添えたら、「こんにゃく味噌おでん」も完成です。

かまど飯もつやつやに炊きあがり、食卓をみんなで囲んで「いただきます」。
おかわりをする子もたくさんいて、満足感いっぱいの笑顔が広がります。ご寄付でいただいたりんごもカットして、デザートにおいしくいただきました。

滋味あふれる群馬の味に、年末の慌ただしさを忘れて、豊かな時間が流れた景丘の家でした。

“みんなでつくって、みんなで食べる。”
今年も1年間、「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力により、こども食堂を楽しく開催することができました。心より感謝申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今年もこのメンバーで「景丘の家・こども食堂」を走り切ることができました!
いつも細やかにサポートくださるボランティアさんたちに心からの感謝を。

 

 

 

2025/12/25|景丘の家・こども食堂

日本の郷土ごはん vol.32『熊本・南関あげ巻き寿司』フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家 こども食堂」。
今月は熊本県の「南関(なんかん)あげ巻き寿司」「太平燕(たいぴーえん)」「ぶたあえ」を楽しみました。

南関あげ巻き寿司は、南関町特産の大きな油揚げ「南関あげ」でつくります。南関あげは地元で味噌汁や煮物などによく使われ、とくに巻き寿司はお祝い事や運動会のお弁当などにも登場する人気メニューなのだとか。ジューシーに煮含めた南関あげ、具材にはだし巻き卵、きゅうり、かんぴょう、桜でんぶ。素朴ながらも華やかで、こどもも大人もおいしく味わえる一品です。

太平燕は、福建省の料理をルーツに持つといわれる、熊本ではおなじみの家庭料理。春雨をメインに、炒めた野菜、豚肉、魚介などを入れた具沢山スープで、最後にゆで卵をのせていただきます。
ぶたあえは、天草地域に伝わる素朴な炒め料理。昔は豚肉が手に入りにくかったため代わりに天草湾のタコを使ったそうで、名前にだけ「ぶた」が残りました。茄子とタコというシンプルな具材ですが、砂糖、味噌、みりんの味付けが白いごはんにもおつまみにもぴったり。

こどもたちは、まずは包丁を使った作業に集中。大人数で味わうこども食堂なので、切る材料も多くて大変ですが、みんな楽しそうに「もっと切りたい!」と頑張ってくれます。

続いて火を使う作業へ。太平燕の材料をひとつずつ鍋に入れて炒め合わせ、スープも加えて煮ると、何とも言えない良い香りが。味を調えた後で味見すると、「味見のおかわりがしたい」とつぶやく子も。お母さんからも「野菜の甘みや魚介のうま味が出ていて、すごくおいしいですね!」という声があがり、みんな実食の時間が待ちきれない様子でした。

まきすを使った南関あげ巻き寿司の作業は難易度が高めでしたが、真剣な表情で丁寧に巻き上げ、気がつけば見事な巻き寿司がずらりと並んでいました。すばらしい集中力に拍手!

すべて作り終え、配膳も協力して、いよいよ元気に「いただきます」。どのお料理もボリュームがあり、やさしくて深〜いおいしさ。頑張ってつくったおかげでおかわりもできて、みんな喜んで完食しました。
“みんなでつくって、みんなで食べる”
このあたたかな時間が、こどもたちの食への興味や好奇心を育てていきます。今回も「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力のおかげで、こども食堂を楽しく開催することができました。心より感謝申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2025/11/28|景丘の家・こども食堂