おしらせ

『Fill Me In !(ねぇ、おしえて)』淵辺恵美/プロデューサー テレコムスタッフ/映像制作会社 フォトレポート

俳優・池松壮亮と映像制作会社のテレコムスタッフで立ち上げたプロジェクト『Fill Me In!(ねぇ、おしえて)』。
今回のアートスクールでは、プロジェクトの第一弾として作られた映像作品をみんなで鑑賞し、
鑑賞後にはダイアローグという対話手法を用いて、
参加者同士で、作品に対する感想や意見を交わしました。

映像作品『Fill Me In!(ねぇ、おしえて)』は、
「こどもたちの声に耳を傾けたい」という思いから作られた作品で、
ひとりの大人(池松壮亮)と、初対面の姉弟が週末を一緒に過ごすといった内容です。
アートスクールに集まったのは、小学生からお孫さんのいる方まで幅広い年齢層のみなさま。
いろいろな背景を持った方が観にきてくださいました。

鑑賞後、ダイアローグという対話手法を用いて、
初対面の参加者同士で作品に対する感想や意見を交わし合います。
年齢も職業も、育ってきた環境も異なる人たちが持った感想は実にさまざまでした。
自分がこどもだった頃を思い出す「大人」の目線。
こどもとのコミュニケーションに関して思い返したり、ハッとする気付きを得た「親」の目線。
作中の姉弟と同じ年齢の「こども」の目線。

みなさんには、ご自身が10代前半の頃の写真を持ち寄っていただき、
映像の感想だけでなく、自身のこどもの頃についてもお話いただきました。
こども時代は誰もが通ってきた道なのに、
お話を聞くと、感じたことや体験してきたことは千差万別。
大人になってからこどもの頃のことを初対面の方に話す機会はあまりないので、
お話する方、聞く方にとっても新鮮な経験になったはずです。

目の前にいる相手とコミュニケーションをとることに年齢は関係ありません。
相手を思いやること。
言葉を選んで対話をすること。
一緒においしいご飯を食べて、体を動かすこと。

大人もこどもも関係なく、お互いをひとりの人として接すること。

その大切さを改めて感じられた、豊かな時間となりました。

2024/10/08|アートスクール

『第二回 ぐるりのにわの仲間たちにマッドパイを贈ろう』風間理紗/室礼家・ガーデンティーチャー フォトレポート

景丘の家のエディブルガーデンクラス「ぐるりのにわ」の3回目。
エディブルガーデンとは、野菜やハーブなど、食べられる植物を主として植えた庭のこと。

夏の暑さにも負けず、景丘の家のテラスですくすくと成長した大豆たちと、
種まきをした子どもたちの嬉しそうな対面からスタートしました。

今回は、ガーデンティーチャーである風間理紗さんと土のお話しと観察、
そしてマッドパイを作り“すべての生き物たちにマッドパイを贈ろう“の回です。

これを食べると元気になるよ、という食べ物を紹介しあってチェックイン。

生命の歴史の本を読みながら、みんなで土の歴史の旅に出ました。
土ってなにからできると思う?「石?」「砂!」「生き物死骸!」
生き物が死んじゃったあとにその死骸が土の栄養になり、それが砂と混ざって土になるよ、
という先生のお話しに耳を傾けていました。

その後はテラスに移動して、大豆の観察。
アリ、アブラムシ、お花、てんとう虫、きのこ、などなど大豆の周りに様々な生き物を発見。
アリとアブラムシの関係性など、自然の摂理はなんて面白いのでしょう。

大豆がほしい栄養ってなんだろう?
じつは、肥料を買って来なくても身近なものでつくることが出来ます。
土をこねてパイ生地を作り、そこにお花や葉っぱを摘んでトッピング。
途中雨が降ってもなんのその、ステキなパイを作りたい一心でお花や葉っぱを集めにいくみんな。
みんなが大豆のためにつくったマッドパイを並べたら、
まるでお供え物みたいに澄んだ空気をまとっていました。

完成後はみんなでお掃除もしっかりと。
お部屋に戻り、自分がつくったマッドパイのポイントを記録。
最後はみんなで気持ちのシェアをしました。
作ったマッドパイは大豆とその周りの生き物たちに贈りました。
大豆の収穫に向けて引き続きすくすく育ってくれますように。

次回は、10/27(日)「ぐるりのにわをつくろう~収穫と炒り豆づくり~」
フリープログラムで誰でも参加いただけます。
景丘の家の「ぐるりのにわ」で食べること、生きること、暮らすことについて考えてみませんか?

2024/09/29|アートスクール

『銀箔に硫黄で絵を描こう!』𠮷田 愛/日本画家 フォトレポート

𠮷田愛さんは、日本画をベースに、さまざまな表現方法に取り組む作家さんです。
本日は、愛さんと一緒に、銀と硫黄を反応させて像を描いてみます。

愛さんが用意くださった丸い手漉き和紙には、薄く丁寧に銀箔が貼られています。
もう一つの別の紙は、黄色く温泉のような香り。こちらには硫黄が塗られています。
この黄色い硫黄紙を好きな形に切って、銀箔の上に乗せたら、アイロンで数秒間おさえつけます。
すると硫黄が銀に反応し、黒く変色するという仕組みです。
押さえつける時間は、わずか3~10秒ほど。抑える時間や、力の入れ具合の微妙な加減で、青や赤のグラデーションが現れます。

愛さんのデモンストレーションをみんなで見せてもらったあと、まずは大きな銀箔の上で練習をしてみます。
星の形、目の形、アイスの形・・何度も試してみると、どのくらいの時間アイロンを当てると自分が出したい色が出てくるのかが感覚的にわかってきます。
納得する色の出し方がわかったらいざ本番!
なかなか思った通りの色を出すのは難しいけれど、予想外の色が現れるのもこの制作方法の醍醐味。みなさんワクワクした表情で楽しまれているのが印象的でした。
本日の参加者は、10代、保護者さん、60代の大人と幅広く、お互いの作品にいい影響を与え合いながら和気藹々とした雰囲気で制作を進めていました。

最後には、愛さんの普段の制作から出た、銅のハギレなども上からコラージュして作品が完成。
素材の色だけとは思えない、カラフルな作品が完成しました。

作品は、ゆっくりと自然に硫化していくため、時間をかけて少しずつ全体がピンクゴールドのような色味に変化していくそう。
お家に飾ってその経年変化も楽しんでくださいね。

 

2024/09/29|アートスクール

『稲わらで筆づくり』東明美/わら筆作家 フォトレポート

わたしたちの日常に欠かせないお米。
その稲わらを使って、みんなで筆をつくりました。

稲わらのさやのような稈(かん)から一本のわらを引き抜くと、
まっすくで細くて美しい、ミゴと呼ばれる穂首が出てきます。

丁寧な手つきで30本ほど引き抜くと、美しいミゴの束ができました。

できあがったミゴの束は紐でくくります。
講師の東先生のまわりに集まり、みんなで解けにくい紐の結び方を教わりました。

仕上げに、筆先に水をつけてしっとりとさせてから木槌でたたきます。
コツは、まわしながらたたくこと。
小さな子もがんばってトントンと木槌を振り下ろして、
大人はさすが。音がドンドンと部屋中に響きます。

たたいた後は、筆先を両手ではさんで揉み上げます。
チクチクとしていた筆先がやわらかくなるまで繰り返すと、
硬く乾いて広がっていた筆先が、
ふんわりやわらかく、よく見る筆の形になりました。

実際に文字を書いてみると、
力強い文字が書けたり、繊細な文字が書けたり。
筆先の仕上がり具合によって、書いた文字には個性が宿っていました。

うっとりとするほど美しい、田んぼがある風景。
田んぼがわたしたちにもたらしてくれるものは、お米だけではありません。

みなさんが暮らしている街の中にも、
稲わらでできた、わら細工があるかもしれません。
ぜひ探してみてくださいね。

2024/09/22|アートスクール

『庭仕事の愉しみ』山口陽介/庭師 フォトレポート

 

毎年恒例のアートスクール「庭仕事の愉しみ」。なんと「今年で3回目です。楽しくて!」とおっしゃる方もいて、こうして一緒に植栽のお手入れをして、その成長の様を共有できることに喜びを感じながらのスタートとなりました。

庭師の山口陽介さんに、まずは剪定の基本を教えていただきます。「枝をよく見たら、5年前、3年前、1年前に生えた枝かがわかる。」

5年前、景丘の家の開館に合わせて植栽をしていただき、この5年の成長過程を見守ってくださっている山口さん。「剪定する場所がどういう場所になってほしいか。光がほしいとか、影がほしいとか、まずはイメージすることが大切。」と教えてくださいました。

「木にとって嫌な切り方をすると、木は反発する。良い切り方をすると、枝は無理に伸びない。」と、山口さんの経験値から語られる言葉は、とても温かく、木をよく見て、触って、対話をしながら接していることが伝わります。

ハサミやのこぎりの使い方も習い、いざ実践。自分の背丈より2倍以上はあるはしごにも、躊躇なく登りたがるこども達。臆することなく、剪定をしていきます。

通り道に向かって伸びていた太い枝は、のこぎりを使って切り落とします。

顔を真っ赤にして、最後のひと切りを終えた子のやり遂げた顔。

「6回もはしごに登ったよ!」と自慢げな顔。

自分で剪定した枝を持ち帰る、うれしそうな顔。

植物に触れたこども達からはいろいろな表情が見られました。

みんなでお手入れした景丘の家の小径は、優しい光が差し込み、気持ちのいい風が通り抜けています。

 

2024/09/07|アートスクール