おしらせ

『母となり、これから出会う 未来のわたし』渡貫淳子/ 元南極地域観測隊・調理師 フォトレポート

今回は、お母さんに焦点を当てたアートスクールを行いました。
参加にあたり、ご家族のスケジュールの調整や体調を管理してくださり、誠にありがとうございました。

元南極地域観測隊であり調理師『南極ではたらく かあちゃん、調理隊員になる』という本も出版されている、渡貫淳子さんをお招きしました。
家族を日本に残し、南極でお仕事をなさるに至った経緯や、現地での生活、また帰郷してからの心情や、環境に対しての向き合い方の変化など、様々なお話を伺い、あっという間の2時間でしたね。

30代で南極に想いを抱き、そこから12年間は家事育児、仕事ををこなしながら機会をうかがっていたようです。
ゆっくりと長い時間をかけて、大きな物事を成し遂げるって、そのパワーの根源はどこから来たのだろう…

南極でのキャベツや卵の保存方法、フードロスの問題、また余り物でのリメイク料理など、生活に活かせる知恵も教えて頂きました。

また、毎日のように家族の為にお料理を振る舞っているお母さんに、労いの気持ちを込めて、
ジャガイモと玉ねぎという、どのご家庭にもある具材を使い、お出汁の効いたスープを振る舞ってくださいました。

とにかく自分の人生なのだから、思い描いた未来を築いていけるのも自分、今出来ることに向き合い一つ一つこなしていくこと。
それから、子どもはいつか巣立つ日が来る!子育てには終わりがある。
現役お母さんの心に響くメッセージをたくさん頂くことができました。

渡貫さんの書籍には南極生活の面白エピソードがたくさん書かれているので、機会がある方は、是非ご覧になり、少し日常から離れた南極に想いを馳せてみてくださいね。

2025/02/28|アートスクール

日本の郷土ごはん vol.23『茨城:かぼちゃのいとこ煮』フォトレポート

伝統的な郷土料理をみんなでつくり、各地を旅する気分でおいしくいただく「景丘の家こども食堂」。
今回は茨城県の郷土料理をテーマに、「かぼちゃのいとこ煮」「煮合い」「こんこん汁」の3品をつくりました。

「かぼちゃのいとこ煮」は、日本各地で親しまれている郷土料理ですが、茨城では特に冬至の定番行事食として県全域で食べられています。「いとこ煮」の名前の由来には諸説あり、「材料を追い追い(おいおい)煮る」=「甥甥(おいおい)」からきたという説や、豆とかぼちゃが「いとこ(遠い親戚)」のような関係だから、とも言われています。
スタッフが前日から丁寧に炊いておいたあんこを使い、こどもたちが煮込んだホクホクのかぼちゃと一緒に仕上げました。

「煮合い」は、根菜がたっぷりの煮物です。寒い季節にぴったりの、しっかりと味が染み込んだ一品。こどもたちは、にんじんをマッチ棒くらいの大きさに切りそろえたり、れんこんを薄切りにしたりと、包丁を使いこなす作業にもたくさん挑戦しました。
えのきや油揚げも均等に切りそろえ、具材の旨味をしっかりと引き出していきます。
「いい匂いがしてきたね!」と、湯気の立つお鍋をのぞき込みながら、出来上がりを楽しみにするこどもたちです。

すりおろしたれんこんを加えた、こんこん汁。れんこんの産地として有名な茨城らしい汁物で、名前の「こんこん」には、れんこん(こん)をたっぷり使っていること、また風邪をひいたときに食べると「咳がこんこんと治まる」といった意味も込められているそう。今回は、しめじとえのきも入れて栄養満点。こどもたちが丁寧に味噌を溶いて仕上げてくれました。
かまど飯も炊きあがり、おいしそうな湯気が立ち上ります。
さぁ、みんなで協力して食卓を整えたら、いろりを囲んで「いただきます!」
温かい料理が目の前に並び、「れんこんがシャキシャキしてる!」「かぼちゃとあんこが甘くて美味しい」「こんこん汁はとろっとしていて優しくて、体が温まるね!」と、それぞれにおかわりが続出。にぎやかな夜が、笑顔とともに過ぎていきました。

 

“みんなでつくって、みんなで食べる”

茨城の食材の魅力が詰まった郷土料理を通して、こどもたちと素敵な時間を過ごすことができました。
「大地を守る会」をはじめ、たくさんの方々のご協力で今月も楽しくこども食堂を開催することができました。心より感謝申し上げます。

 

 

 

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今回、株式会社ジャックスさんより、こどもたちのためにお菓子の寄付をいただきました。心より感謝申し上げます!

 

2025/02/27|景丘の家・こども食堂

『森とハーブのシロップをつくろう』emmy/ビバレッジアーティスト、ビバレッジコンサルタント フォトレポート

本日は、ビバレッジアーティストとして活躍されているemmyさんとともに、蒸留水を使った森の香りを閉じ込めたシロップ作りに挑戦します。

今回使用するのは、九州・大分で林業を営む六月八日さんから届いた6種類の蒸留水。それぞれ、ヒノキの葉・枝・木、スギの木、クロモジ、ヤブニッケイから抽出されたものです。同じヒノキでも、葉・枝・木といった部位ごとに爽やかさや深みが異なるのは驚き。特にヤブニッケイは、初めて名前を聞く方も多かったですが、シナモンのような甘く美味しそうな香りがしました。

コップ1杯の蒸留水を作るのに、数キロもの植物が必要なのだそう。その貴重な香りをひとつひとつ確かめながら、3つの香りを選んでブレンドしました。どの組み合わせも、とても爽やかで素敵な香り。これがシロップになるなんて、みんなワクワクが止まりません。

次は、景丘にある小さな小さな森へ。先ほど選んだ香りとの違いを感じながら、ローズマリーやミントなどのハーブを採取しました。これらは、後で盛り付けの飾りにも使います。

お部屋に戻ったら、いよいよシロップ作り。氷砂糖を丁寧に火にかけて溶かし、先ほどブレンドした蒸留水を加えたら、自分だけのシロップが完成! シロップは炭酸水で割ってドリンクにし、摘みたてのハーブを添えると、とてもおしゃれな仕上がりになりました。

さらに、先生お手製の「森の香りの寒天」に、控えめな甘さが絶妙なあんこをトッピングし、贅沢なあんみつも完成。ドリンクとあんみつを手に、みんなで乾杯!

作業を手伝ってくださった保護者の皆さんも、爽やかな味わいに感激されていました。森に想いを馳せながら、都会で味わう特別な一杯が、心まで潤してくれるひとときとなりました。

2025/02/20|アートスクール

『地域連携ワークショップ 景丘の家・東京都写真美術館 探検プログラム』東京都写真美術館 フォトレポート

景丘の家から徒歩4分ほどの場所にある東京都写真美術館。
美術館が主催している恵比寿映像祭の地域連携プログラムとして、景丘の家と共同でワークショップを開催しました。

集まったこどもたちは、景丘の家をスタート地点として、
東京都写真美術館の映像作品を鑑賞する探検に出かけます。
ゴールするには6つの謎を解かなければなりません。
ひとつ謎を解くとヒントシールがもらえ、すべてのヒントがそろうと最後の謎に挑戦することができます。

景丘の家に展示されている『アニメの公園』からはじまり、
東京都写真美術館の展示を見ながら、それぞれの作品にまつわる謎を解いていくこどもたち。

「どうしてとまっている絵が動いているように見えると思う?」
「映像には何がうつって見える?」
「絵に描かれている女性はどんな行動をしている?」

今回のプログラム中は、美術館の中でおしゃべりOK。
それぞれの作品や謎を探求しながら、こどもたち同士、そしてスタッフの方とも感想を共有しました。

「どうなっているの?」

「これが好き!」

「すごい!」

「おもしろ〜い」

こどもたちは目をキョロキョロ、あっちにもこっちにも気になる作品が展示されていて忙しく歩き回ります。

たくさんの映像作品に触れながら、こどもたちのまっすぐな感情はおしゃべりとなって湧き出て、
作品を見るこどもたちの目はキラキラと輝いていました。

2025/02/19|アートスクール

『Play!コマドリ!アニメーションワークショップ』重田佑介/映像作家 フォトレポート

自分で置いた形がアニメーションになって動き出す!
そんな体験型の展示「アニメの公園」が景丘の家にやってきたのは1月末のこと。
遊びに来る子たちは、時間を忘れてアニメーション作りに夢中になっていました。

そんな「アニメの公園」をつくられている重田佑介さんによるワークショップ。
どのような内容になるのか、わくわくしながら円卓を囲みます。

どうやら、いつもの「アニメの公園」とは少し違う様子。
円卓を囲んだみんなの手でひとつのアニメーションをつくったり、
自分の好きなもの、コマドリをしてみたいものを探して自由に形をつくったり。
動く姿を想像しながらつくる4コマのアニメーションの中には、それぞれの物語が
ありました。

みんなの物語がいっせいに動く様子は、まるで絵本が動き出したようなカラフルな
世界が広がっていました。

 

 

 

2025/02/19|アートスクール